17Jul
こんにちは!熱血スタッフの若松です
約1ヶ月間繰り広げられてきたワールドカップもドイツ優勝で幕を閉じましたね!
ドイツと言えば、グラウディオラ率いるバイエルンが躍進を遂げ、ドイツ代表にもいい影響があったんでしょうね♪
そしてFIFAワールドカップ・ブラジル大会のMVPがメッシに決まったが、彼の身長をご存知だろうか。なんと169センチなのだ。
競技人口及び観客動員数(テレビ視聴率も)が抜きん出ている大規模な国際スポーツ大会において、かくも小柄な選手がMVPを取る・・・これがサッカーの醍醐味だ。
メッシほどではないにしても、現在ブラジルで最高のサッカー選手といわれるネイマールも不肖ちびまる子評論家の彩帆好男と同じ身長(175センチ)というのだから、他のメジャースポーツと違ってサッカーは一流選手の人材の奥行きが深いといわざるを得ないだろう。
しかるに、この種の話をすると浅学菲才の者たちから「他のスポーツだってそのくらいの身長で活躍している人がいる」などと、お門違いな反論がでることもある。
だが以下の条件をすべてクリアーしている選手がそうしたスポーツにいるだろうか。
1、国際的大人気スポーツ(観客動員数やテレビ視聴率)において
2、強豪リーグや国際大会において
3、すくなくともこの四半世紀以内で
4、身長が175センチ以下で
5、MVPや得点王になること
これら五つの条件をすべてクリアーした選手が、MBL(野球)、NBA(バスケットボール)、NHL(アイスホッケー)、NFL(アメリカンフットボール)さらには強豪国のバレーボール、日本の大相撲(この場合は優勝)、そしてそれらの国際大会において存在するのであろうか?
残念ながらそれらのスポーツでは皆無に近いであろう。上記5つの条件を全て満たしているのはサッカーだけなのだ。
実際、上記のメッシやネイマールを始め サッカーの強豪国もしくは世界的強豪チームの主力選手には、以下のような小柄な選手がご覧のようにトップレベルの成績・評価をあげ続けているのだ(一過性ではないところが他のスポーツではありえない点だ)
●ウェスレイ・スナイデル 身長171センチ
<個人タイトル>
アムステルダム年間最優秀若手選手賞 : 2003
オランダ年間最優秀若手選手賞 : 2004
アヤックス年間最優秀若手選手賞 : 2004
アヤックス年間最優秀選手賞 : 2007
UEFA欧州選手権2008大会選定優秀選手
UEFA欧州選手権2008 大会ベストゴール(グループリーグ初戦、フランス戦)
UEFA最優秀MF : 2010
2010 FIFAワールドカップ アディダス・シルバーボール賞
2010 FIFAワールドカップ アディダス・ブロンズブーツ賞
FIFA年間ベストイレブン : 2010
●リオネル・メッシ 身長169センチ
<個人タイトル>
FIFAワールドユース得点王(6得点)、最優秀選手 : 2005
オリンピア賞(アルゼンチン最優秀選手) : 2005, 2007
世界最優秀若手選手(ワールドサッカー誌選出) : 2006, 2007, 2008
FIFPro世界年間最優秀若手選手 : 2005-06, 2006-07, 2007-08
FIFPro特別年間最優秀若手選手 : 2006-07, 2007-08
FIFProベストイレブン : 2007, 2008
FIFA/FIFPro世界イレブン : 2009, 2010, 2011, 2012
コパ・アメリカ最優秀若手選手 : 2007
ブラヴォー賞 : 2007
リーガ・エスパニョーラ最優秀外国人選手 : 2006-07, 2008-09, 2009-10
EFE賞(リーガ・エスパニョーラ最優秀アメリカ大陸出身選手賞) : 2006-07, 2008-09
UEFAチーム・オブ・ザ・イヤー : 2007-08, 2008-09, 2009-10, 2010-11
FIFAチーム・オブ・ザ・イヤー : 2008
UEFAチャンピオンズリーグ得点王 : 2008-09, 2009-10, 2010-11, 2011-12
トロフェオ・アルフレッド・ディ・ステファノ : 2008-09, 2009-10, 2010-11
リーガ・エスパニョーラ最優秀FW : 2008-09, 2010-11, 2011-12
リーガ・エスパニョーラ最優秀選手 : 2008-09, 2010-11, 2011-12
UEFAクラブ最優秀FW : 2008-09
UEFA年間最優秀選手 : 2008-09
オンズドール : 2009, 2010, 2011
バロンドール : 2009
FIFA年間最優秀選手 : 2009
FIFAバロンドール : 2010, 2011,2012
FIFAクラブワールドカップ ゴールデンボール賞 : 2009, 2011
リーガ・エスパニョーラ得点王 : 2009-10, 2011-12, 2012-13
ヨーロッパ・ゴールデンシュー : 2009-10, 2011-12, 2012-13
UEFA欧州最優秀選手賞 : 2011
GOAL 50 : 2009, 2011, 2013
FIFAゴールデンボール賞: 2014 ブラジル大会
●ネイマール 身長175センチ
<個人タイトル>
コパ・ド・ブラジル得点王 2010
南米ユース選手権得点王 2011
南米年間最優秀選手賞 2011,
2012 FIFAプスカシュ賞
2011 ボーラ・ジ・オーロ
2011 FIFAコンフェデレーションズカップゴールデンボール
2013 FIFAコンフェデレーションズカップブロンズブーツ
過去においても歴史上最高峰といわれる選手は低身長だった。
●ディエゴ・マラドーナ 身長165センチ
<個人タイトル>
南米年間最優秀選手賞(エル・ムンド紙):6回(1979、1980、1986、1989、1990、1992)
記者選出アルゼンチン最優秀サッカー選手賞:4回(1979、1980、1981、1986)
記者選出アルゼンチン最優秀スポーツ選手賞:1回(1986)
世界年間最優秀選手(ワールドサッカー誌):1回(1986)
オンズドール:2回(1986、1987)
20世紀の偉大なサッカー選手100人2位(ワールドサッカー誌)(1999)
記者選出20世紀アルゼンチン最優秀スポーツ選手賞(1999)
FIFA20世紀最優秀選手(2000)
ゴール・オブ・ザ・センチュリー(2002)
ゴールデンフット賞All Time Legend(2003)
FIFA 100(2004)
●ペレ 身長171センチ
<個人タイトル>
FIFAワールドカップ・最優秀若手選手賞 1回(1958年)
サンパウロ州選手権得点王 11回(1957年、1958年、1959年、1960年、1961年、1962年、1963年、1964年、1965年、1969年、1973年)
南米年間最優秀選手賞 1回(1973年)
BBC選定年間最優秀スポーツ選手(1970年)
アメリカ合衆国サッカー殿堂(1993年)
大英帝国勲章(1997年)
国際連合児童基金選定20世紀最優秀サッカー選手(1999年)
タイム誌選定20世紀の最も影響力のある100人(1999年)
20世紀の偉大なサッカー選手100人 1位(ワールドサッカー誌選出 1999年)
国際サッカー歴史統計連盟 (IFFHS) 選定20世紀最優秀サッカー選手(1999年)
国際サッカー歴史統計連盟 (IFFHS) 選定20世紀最優秀南米サッカー選手(1999年)
国際オリンピック委員会 (IOC) 選定20世紀最優秀アスリート(1999年)
国際サッカー連盟 (FIFA) 選定20世紀最優秀サッカー選手(2000年)
ローレウス世界スポーツ賞・生涯功労賞部門 (2000年)
FIFA 100 (2004年)
BBC年間最優秀スポーツ選手生涯功績賞(2005年)
MBL、NBA、NHL、NFLでこれほど数多くの個人タイトルを受賞した175センチ以下の小柄な選手が近年どころかこの四半世紀にも出たことがあろうか?バレーボールや大相撲を含めてもまず皆無であろう。これがサッカーの奥行きの広さ(人材の多様性)であり醍醐味の重要な一つなのだ。
もちろんヨーロッパの強豪リーグ・チームで活躍している日本人選手にも以下のように低身長選手がいる。
香川 真司(マンチェスター ユナイテッド)身長172センチ
長友 佑都(インテル)身長170センチ
岡崎 慎司(FSVマインツ05)身長174センチ
そしてかつての中田 英寿(ローマ、他) 身長175センチ
だったのだ。
実際、オシム元日本代表監督もサッカーにおける高身長の不要性を以下の如く説明している
代表に関して言えば自分たちが持っているもので勝負するべきなわけで、そういう意味では日本のストッパーは背は大きくないだろう? 宮本も大きくない、茶野も田中も大きくない。中澤が大きいと言ったって世界に比べれば大きくない。
そこで自分たちが持っているもので勝負するというのが大事なんだ。FWだって別に大きいのを揃えないとだめだということはない。2トップの背が低くてもものすごく速ければ、その速い人間に合わせたクロスというものがある。だから毎回後ろからでかいFWをターゲットにロングボールを蹴るというようなサッカーをする必要はないんだ。
(Number631号)
さらにオシム氏は、サッカーにおける高身長の不要性を以下のように説明している。
ユーロ杯準決勝でドイツを破ったイタリアの戦いぶりを参考に強化理論も展開した。「ドイツは高く、よく走った。だが、イタリアの方が試合の組み立て、運び方は上だった。走れ走れだけでは限界がある。今後のサッカーのためにいい一戦だった」。
体格や体力だけのサッカーでは、世界は勝ち抜けない。逆に戦術と理論があれば体格で劣っていても勝機はある。自分の理論に自信を深めた。「日本独自の道を築いていかないと」。
(読売新聞 2006年7月6日)
こうした結果、サッカーは世界で最も競技人口を保持しているのであろう。畢竟、観客動員数及びテレビ視聴率もともども世界最大のスポーツとなっているのではないだろうか。
実際今大会でも既に6月の段階で以下のような活況ぶりだった;
ツイッタージャパンによると、開幕の12日からこの日まで、今大会の関連ツイートは3億を突破、2012年ロンドン五輪(開催16日間累計)の1億5000万ツイートをはるかに上回る盛り上がりを見せている。
(スポニチアネックス 6月27日)
さらに日本のテレビでも;
テレビ朝日の早河洋会長兼CEOは1日、定例会見に出席。日本時間25日早朝に生中継したサッカー日本代表のワールドカップ(W杯)ブラジル大会1次リーグ第3戦・コロンビア戦(前5・00~7・20)の平均視聴率が37・4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことについて「実数は下がっているが、相当な数字」と評価した。
やっぱりサッカーはあらゆるスポーツの中でNo・1の視聴率を取るコンテンツ」と評した。
(スポニチアネックス 7月1日)
朝日新聞系列は、自社が夏の甲子園大会の主催者ゆえ、90年代にはかなりサッカーに対して悪質な批判記事を報道してきたものだが、斯様な企業でも上記のようにサッカーの鎧袖一触の強さの前には平伏してしまったようだ。
結論として、身体的ハンディキャップの不要性、取りも直さず人材の超多様性という点から見てもサッカーは世界で最も愛されるスポーツであることが納得できよう。