12Apr
暖かくなり、桜や菜の花がキレイに咲き、春は気持ちが軽くなりますよね。その一方で、春は陽気が安定しにくく、朝晩だけでなく日中も気温に差があるので、体調を崩しやすい季節です。
また、環境が変わる時期でもあるので気分が沈んでしまったり疲れがとれなかったりと、人それぞれ悩みが出てきやすいときでもあります。
今回は、そんな春特有の“春うつ”の状態別による食事について、管理栄養士の筆者がご紹介します。
■1:気分が沈んでしまう人
さっきまでは気にならなかったのに、急に気分が重くなることはありませんか? 春うつになると、理由もなく落ち込んだり、悲しくなったり、不安になったりすることも多くあります。
そんなときは、“病は気から”と言われるように、重い気分を体の中から整えていくのがオススメです。
セロリやパセリに含まれるカルシウムやポリフェノールの“アピイン”には精神を安定させて落ち着かせる効果が期待できます。サラダや付け合せに活用してみてください。
また、しょうがに含まれる“ショウガオール”、菜の花やキャベツ、からしに含まれる”シニグリン”には落ち込んだ気分を引き上げてくれる働きもあります。
これらの食材をサラダにして、からしマスタードで味付けたり、冷奴に薬味としてたっぷりしょうがをのせ、からし醤油で食べたりするのもいいですね。
■2:イライラすることが多い人
上記の気分が落ち込んでいる人にオススメのわさびやからしは、交感神経を優位にさせて闘争モードになりやすいので、イライラしやすい人は控えたいところ。
人はストレスを感じると脳内の神経伝達物質がうまく働かなくなってしまいます。そんなときは、精神を安定させてくれるアミノ酸やカルシウムを継続的に取るのがオススメです。
毎朝、冷蔵庫から出して少し常温に戻したヨーグルトを食べたり、寝る前には必ずホットミルクを飲んだりするのがいいですね。人肌程度に温めると、より気分を安定しやすくしてくれます。
また、食事だけではなく気分転換に散歩したり、映画を見たりしてイライラを解消する方法を見つけておくといいですね。
■3:疲れが取れずだるい人
以前は一晩ぐっすり寝れば疲労が回復したのに、最近は疲れがとれない……と感じている人もいるのではないでしょうか?
そのままにしておくと免疫力が低下し、風邪などの感染症にもかかりやすくなってしまいますし、太りやすい体にもなって悪循環。
ここで活躍するのがビタミンB1です。疲労物質である乳酸を分解したり、糖質を燃焼させて代謝をサポートしたりする働きがあります。
ニンニクやネギと一緒に摂取すると吸収がUPし疲労回復の効果を高めるので、ニンニクで炒めた豚肉や、ネギたっぷりの薬味で豚しゃぶをするのもいいですね。
■4:髪の毛が抜けやすくなった人
春うつ状態が長いと、気持ちだけでなく、外見にも変化がでてくることがあります。その1つが、ストレスにより抜け毛が増えること。
元気な髪の毛は元気な頭皮によって育つのですが、ストレスや過労により自律神経のバランスが崩れたり血行が悪くなったりして抜け毛につながる可能性があります。
そこで摂りたい栄養素が、貝類に多く含まれる育毛を促進させる亜鉛や、健康な髪の毛を保つために必要なビタミンB群の一種でナッツ類に多い“ビオチン”。
しじみやアサリの味噌汁、魚介のパエリアなどがオススメです。
また頭皮の血行をよくすることも抜け毛予防になるので、指の腹で優しくマッサージをしてあげるのもいいですね。
いかがでしたか? 今回は春うつの対策食についてご紹介いたしました。食べ物には身体だけでなく精神状態も健康に導いてくれる素晴らしい力があります!
新しい年度、元気に健康に過ごせるようにご自身の状態に合わせて食生活にも気をつけてみてくださいね。

















