27Feb
1960年代から前衛的な芸術活動を始めたオノ・ヨーコは、ニューヨークでの評判を抱えて日本に来た時激しいバッシングに逢いました。彼女の作品に「カット・ピース」というものがあります。服を着た彼女を、観客たちがハサミを入れて裸にしていくというもので、まさに世間から拒絶される彼女を象徴していました。しかし、どんなバッシングを受けても彼女は折れません。続く作品では、白い梯子と天井、そこから虫眼鏡が吊るされているという奇妙なものですが虫眼鏡で天井をよく見ると”YES”という肯定的なメッセージが書かれていました。この作品がジョン・レノンを感動させた「天井の絵」です。人と違うものは往々にして批判の対象になりますが、その個性が世界を新しく魅力的なものに変えるのです。